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Flash演習-徘徊するドットが描くイラスト

O’reillyの『Flash Hacks』に紹介されているHACK #2を応用してちょっとしたコンテンツを作ってみた。
「RANDOM」「FACE1」「FACE2」の3つのボタンがある。
ステージ上には2×2ピクセルのドットがランダムに散乱している。「FACE1」「FACE2」のボタンをクリックするとそれらのドットが徘徊して、ある人物の顔を描いていく。誰の顔かわかる?
ドットが粗い上に、2階調なのでちょっとわかりづらいかも。一人は女優。一人は政治家。
「RANDOM」をクリックすると、ドットが再びランダムに散らばる。

プログラムは超シンプル。ボタンハンドラを除けば空行やコメント行を含めても80ステップに満たない。
swfファイルサイズも8kByteをわずかに超える程度だ。
まずステージ上に、ドットオブジェクト(インスタンス)を2400個生成する。Flash上ではオブジェクトが2500個を超えると急激にパフォーマンスが落ちるらしく、少し余裕を見て2400個とした。
で、ボタンをクリックする度に各ドットオブジェクトに目的地を設定してあげて、ドットのEnterFrameハンドラに、目的地へ移動するメソッドを設定してあげるだけ。このメソッドはHACK本のものをそのまま使った。
絵を描くような目的地をいかにして割り出すかというところがこのHACKのミソなわけだが、けっこう力技。HitTestを使って地道に上からドットを舐めていく。
ActionScript(Macromedia Flash)は、オブジェクト指向を学ぶのに最適なツールだと思う。
オブジェクトがそのまま目に見える物体になる。メソッドはその挙動になる。アトリビュートを変更すればオブジェクトの位置や態様の変化が目に見える。これほど直感的に学べるツールはない。
JavaScriptとかだと、ブラウザ互換だとか本来のプログラミングと関係ない余計な気を遣わないといけないがFlashはプラットフォームが(一応)統一されているので、余計な気遣いも少ない。
オープンソース系の人にはどちらかというと不人気なFlashだが、少しでも興味を持ってくれる人が増えるとよいなー。今後も折を見てFlash演習モノエントリー続けていきます。

Flash Hacks―プロが教えるテクニック&ツール100選
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小泉純一郎と麻生太郎

第三次小泉内閣がスタートして二日が過ぎた。ブログ界隈では早くも秀逸な分析がたくさん出てきている。
圏外からのひとこと:小泉遺言スクリプト内閣
Bewaad Institute@Kasumigaseki 第三次小泉改造内閣発足
Bewaad Institute@Kasumigaseki 続・第三次小泉改造内閣発足
かみぽこぽこ 小泉内閣改造を読む(1):麻生外相の重要な意味。
かみぽこぽこ 小泉内閣改造を読む(2):安倍官房長官の試練と竹中総務相の飛躍。
かみぽこぽこ 小泉内閣改造を読む(3):政敵は閣内に、忠臣は党に。
かみぽこぽこ 小泉内閣改造を読む(4)そして、森喜朗と古賀誠。
どの記事も素晴らしいので後でじっくり読んでいただければと思う。
政治や経済に詳しい論客はネット上にヤマほどいるので、そういう視点で語ってもほとんど私の出る幕はないだろう。なので、このエントリーでは「人間」という視点から語ろう。個人的に最も興味があるのもその部分だ。
そして、「小泉純一郎」と「麻生太郎」は、今の政治家で一番興味を持っている「人物」である。今回の組閣と絡めて、この2人について少し語ってみたい。
小泉のポリシーを一言で表すなら、「人物指向」だと思う。首相就任当初打ち出した、「一内閣一閣僚」という方針にもそのポリシーは如実に現れている。
「まる投げ」と時に批判されたその政治手法も、見方を変えれば政策そのものよりも、「人」への信頼を重視したが故のスタイルと言える。
「人それぞれ考えがありますからねぇ…よく話し合って、適切な結論を出していただきたいと思います」
というフレーズは小泉が番記者とのインタビューで頻繁に用いるものだ。自身の悲願であった郵政民営化を度外視すれば、このようなスタンスで小泉は終始一貫している。
そういう意味で、「組閣」というのは小泉純一郎にとって極めて重要なイベントである。
というか、最大の楽しみでもあったろう。組閣人事に思いを馳せるのは、小泉にとって至福の時間だったに違いない。自分自身の「人間を見抜く能力」を証明できる絶好の機会。まるで「三国志」や「信長の野望」といったシミュレーションゲームで武将の配置に悩むように、プレーヤー小泉はその状況を楽しんでいたに違いない。こんな楽しみを他人に邪魔されたくはないだろう。そう考えれば「独断専行」型人事も当然だ。
「三国志」や「信長の野望」では、各地に配置した武将達は次のタームから独自に働き出す。プレイヤーがいちいちコマンドを与えなくても、配置された武将の能力や性格を基に、コンピューターが自動的に各地を治めていく。essa氏の「スクリプト内閣」という表現を見たとき、そんなシミュレーションゲームの光景を思い出した。そういう感覚は、以前からあったような気がする。第一次内閣の時からすでに「スクリプト内閣」という性格はあったのだと思う。
「人間を見抜く力」は、歴史小説でもしばしば美談になる。織田信長が秀吉を見出したエピソードなどはその典型だろう。歴史小説をこよなく愛する小泉にとって「人間を見抜く力」は自身の美学にも重なるはずだ。逆に、誤った人材登用をしてしまえば、それすなわち「敗者」であると歴史小説では相場が決まっている。
そこまで考えた時に、小泉には耐え難い汚点があった事に気づく。
田中真紀子の外相登用・更迭である。
bewaad氏は、先に紹介した記事の中で、

#外交問題を重視しているなら、田中真紀子外務大臣なんて人事があり得るはずもなく。

と述べているが、外交問題を軽視していたのではなく、小泉は本当に田中真紀子を「見誤っていた」のではないかと思っている。
小泉は、「一内閣一閣僚」の方針反故+自らの支持率20%以上ダウンという大きな犠牲とひきかえに田中真紀子を更迭した。当時、まだ世論は田中真紀子に同情的だった。内閣支持率の低下がその証左だ。本当に外交問題を軽視していたなら、もっと田中外相へのバッシングが強まるまでタイミングを伺ってもよかっただろう。
しかし小泉はそうしなかった。
外交を重視していたからこそ、早急に「敗北」を認めざるを得なかったのだと思う。
小泉の目を曇らせたのはやはり「血統」だろう。その血統にありもしない「ロマン」を見出してしまったのだろう。責任ある地位に立てば、隠れた能力が引き出されると勝手に想像してしまったのだろう。
とにかく、小泉は見誤った。言い訳のしようも無い。自らの読み違えのせいで「一内閣一閣僚」の方針を守れなかったのだ。
小泉自身、この件を「4年半にわたる政権運営の中での最大の失敗」と考えているのではないか。
そこで「麻生太郎外務大臣」の登場である。
これは小泉純一郎入魂の決断と見た。
ポスト小泉レースという文脈も当然あろうが、それ以上にこれは小泉自身の「リベンジ」なのだ。小泉はもう一度「賭け」に出たかったのだ。もう一度「吉田茂」という血統の「ロマン」に賭けたのだ。
実は私自身、麻生太郎の「大化け」に密かに期待する一人である。
麻生太郎は、ご存知の方も多いと思うが「吉田茂」を祖父にもつ
まあ孫と言ってもいろいろあるだろう。名馬の子がまた名馬とは限らない。しかし、麻生太郎の母親が三女の和子というのがポイントだ。
三女の和子は聡明で性格も茂そっくりだった。吉田茂の最大の理解者であり、良き話し相手でもあった。吉田茂の駐イギリス大使時代は、大使館の会計を全て和子が取り仕切っていた。首相時代も永く秘書として吉田茂を支えた。後年、吉田茂が「尊敬する人は」と問われ「娘、和子」と言わしめた程の女性。それが麻生太郎の母親である。
麻生太郎の外相就任会見におけるユーモア溢れるやりとりが早くも話題となっている様だ。一方で、過去の様々な失言を理由にその資質を疑問視する人もいる。
思えば、吉田茂こそ「ユーモアと失言」の宝庫である。
心筋梗塞で倒れ、見舞いに駆けつけた武見太郎に向かって「臨終に間に合いましたね」と言い放つ文字通り命を張ったギャグセンスは尋常ではない。
また、国会答弁にて西村栄一(民主党西村真悟の父)の挑発にのって「バカヤロー」と口走ったのがマイクにのってしまい、衆議院解散にまで発展した「バカヤロー解散」はあまりにも有名だ。
吉田茂-Wikipedia
には他にもユーモアと暴言・放言に関する数々のエピソードが紹介されている。
こうしてみると、麻生太郎は少なくともユーモアと放言癖に関しては確実に「血」を受け継いでいる様であるw。
では肝心の「政治家としての資質」はどうか。果たして彼は「平成の吉田茂」になれるのか。
正直、この点についてはまだ「未知数」である。政治家としての麻生太郎はまだ底を見せていない。放言癖は麻生太郎の資質を否定する理由にはならない。それこそ、「吉田茂」という前例があるのだから。
郵政民営化という大仕事の中で、「総務大臣」という重責を無難にこなしたのは評価に値する。少なくとも田中真紀子クラスの無能ではない事は既に証明されたと言って良い。
外交官出身の吉田茂は、まさに「外交の人」であった。外交にこそ吉田茂の真価があった。
その直系である「麻生太郎」が、遂に日本外交のTOPになったのだ。聞くところによると、本人も外相を希望していたと言うではないか。
ああ、「吉田茂の再来」という妄想が頭から離れない。とりあえず「ユーモアと放言癖」は完璧に受け継いでいるという点が妄想に拍車をかけるw。
もし麻生がホンモノならば、「対中強硬路線」などという薄っぺらい括りでは語れない味のある外交をしてくれるはずだ。
祖父の吉田茂は、対華21ヶ条の要求にただ一人反対して左遷の憂き目に遭い、その一方では「親米」のレッテルを貼られ、軍部から外相就任のダメ出しを喰らうような外交官だった。そんな男が今こそ必要なのだ。
これは血統の「ロマン」である。「夢」である。ディープインパクトである。
小泉は今回の組閣について、「適材適所」という言葉を繰り返した。なんとなくではあるが、小泉は私と同じ「ロマン」を麻生太郎に見ているのではないか。
考えてみれば、郵政民営化が正念場を迎える第2次内閣において、麻生を総務省のTOPに据えたのだ。そして今度は外相である。第1次内閣では政調会長だった。
実は小泉人事で最も厚遇されているのは麻生かもしれない。小泉の麻生に対する「人物評価」は恐ろしく高いはずだ。ポスト小泉という意味では、私もかみぽこ氏と同様麻生太郎が一番手と見る。
いずれにしても、麻生太郎が外相としての真価を発揮した時、小泉人事の真の「サプライズ」が始まる。

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ネタ

NHK「週刊こどもニュース」のブログ特集を見た

毎週土曜の夕方6時10分から、NHK総合で「週刊こどもニュース」という番組がオンエアされている。
一昨日あれこれザッピングしていたら、たまたまこの番組が目に入って、でもって特集のタイトルが
大流行!ブログって何?」だったので、思わず見てしまった。

超おもしろかったよ。期待どおりだったよ。
きっとたくさんのこどもがコレ見て理解しちゃったんだよ。

番組内容はこんな感じだったよ。

「ブログとは?」お母さんが冒頭にフリップで説明。

「ウェブ ログの略なんですよねー。
ウェブとはインターネット、そしてログとは日誌という意味なんですねー。
つまり、インターネット上で記録する日誌、という事なんですよねー」

ふむふむーー

「このブログは、インターネットが繋がっているからー、
インターネットって世界中に繋がっているからー、
世界中の人が全員見る事が出来るってわけなんだよね」

Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)世界中の人が全員!?

お父さんの補足説明。

「ホームページってあるよね。似てるんだけどね
ホームページは、企業とか学校とか市町村とか、そーゆーところが作ってる
ブログというのは90%以上、個人が作って持ってる」

そおだったのかあああ!!

番組キャラのピント君が登場。

「まずは人気のブログをいくつか集めてみたよ。さっそく見てみようー!」

キャーーどこが紹介されるのかな!?(0゚・∀・) ワクワクテカテカ …

・・・・・

全然知らないとこばかりだよピント君 (;´Д`)
つか、どこもページランク3だったよ
いや、人気とページランクは関係ないよね!

小学校のブログも紹介されたよ。
女の子が言ってたよ。

「ネットって世界中に繋がってるから、いろんな人に見てもらえるところが、楽しい」

なんか番組冒頭から「世界中」がやたら多いよ(;´Д`)
いかにもネットに詳しくない大人が考えそうな…
まさかね!ヤラセなんてありえないよね!

さらにお母さんがホームページとブログの違いを解説してくれたよ。つか、ホームページとブログって違うものだったんだね!勉強になったよ!

「ホームページを作るには
まず、専用のソフトが必要になります。
このソフト、ちょっと難しいので本を買って勉強します。
そして毎月インターネット会社にお金を支払います。
一方ブログなんだけど、これらのものは一切必要ありません。」

つまり、ブログの利点ってタダって事だったんだね!
判りやすいね(・∀・)

続いてトラックバックの説明があったよ!!!本格的だね!!

トラックとは、英語で「足跡」の意味。
トラックバックとは、「足跡をつける」て事なんだ
トラックバックのボタンを押すと、見た人の足跡がつく。

工エエェェ(´д`)ェェエエ工

もう限界です…
さすがにいくらなんでも、それは……
mixiじゃあるまいし….

こんなんじゃ子供が(´・ω・`)カワイソス

きっとこっちをオンエアした方が良かったよ。

3分でわかるトラックバック

子供に教える前に、NHKのみんな、もっと勉強しようね!!(・∀・)

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TV・映画

CSS「分散定義」のススメ

先週からこのBlogのデザインが微妙に変わっている。
外見上の変化はわずかだが、実はMTテンプレートとスタイルシートを全部一から作り直した。
細かな不具合もあったし、ソースも汚かったしというのが主な理由だが、他にもちょっと試行錯誤
してみたい事があった。それはCSSファイルの記述方法である。

最近は、仕事でCSSファイルを弄る機会も急激に増えたのだが、どーもしっくりこない。
元々プログラムでも、自分のソースはコメントも少ないし、おそらく他人から見れば
あまり見やすい方では無いのだが
それでも自分なりのルールがあって、自分のソースを見ればホッとする感覚はあった。

しかしスタイルシートだけは、どーもいけない。自分で書いたソースでもまるで他人のものみたいで、
頭にポンと入ってこないのだ。そんな事もあって、CSS弄りはあまり好きではなかったのだが、
ちょっとしたアイディアを思いついて試してみたら、これがハマった。クリティカルヒット!

まあ、こーゆーのは人それぞれ趣味があるので皆が好むとは限らないし、
もしかしたら自分が知らなかっただけで、実はよくある書き方なのかもしれないが、
とりあえずやった事無い人、CSSの書き方で悩んでる人は一度トライする価値あり。
自分的には、すっかりCSSコーディングが好きになってしまったw。
以下解説。

通常、CSSの記述は以下の様な感じだと思う。
例えば、aa, bb, cc という3つのclassを定義する場合

/**** aa定義 ****/
.aa {
margin: 25px;
text-align: left;
font-size: 90%;
line-height: 140%;
color: #333333;
padding: 0px;
background: #FFFFFF url(back1.jpg) no-repeat;
border: 1px solid #CCCCCC;
}
/**** bb定義 ****/
.bb {
margin: 0px;
text-align: center;
font-size: normal;
line-height: 150%;
color: #000000;
padding: 20px;
}
/**** cc定義 ****/
.cc {
margin-top: 30px;
font-size: 110%;
font-weight: bold;
line-height: 150%;
color: #FF0000;
padding: 20px;
background: #999999 url(back2.jpg) repeat;
border-bottom: 1px solid #000000;
}

てな具合に、各class毎の記述を纏めてしまうのが一般的。

でもCSSでは、べつに定義を一度に書く必要は無くて、

.aa { margin: 25px; }
...中略...
.aa { text-align: left; }

と分けて書いても問題無い。
で、これを発展させて一旦定義をバラバラにして
同じ種類の定義ごとにまとめてしまったら判りやすいんじゃないか
と思ってやってみた次第。
そーすると前述のaa,bb,ccの定義は以下の様になる。

/**** マージン,パディング ****/
.aa {
margin: 25px;
padding: 0px;
}
.bb {
margin: 0px;
padding: 20px;
}
.cc {
margin-top: 30px;
}
/*** アライン ***/
.aa {
text-align: left;
}
.bb {
text-align: center;
}
/*** フォントサイズ、色関連 ***/
.aa{
font-size: 90%;
line-height: 140%;
color: #333333;
}
.bb{
font-size: normal;
line-height: 150%;
color: #000000;
}
.cc{
font-size: 110%;
font-weight: bold;
line-height: 150%;
color: #FF0000;
}
/*** 背景 ***/
.aa{
background: #FFFFFF url(back1.jpg) no-repeat;
}
.cc{
background: #999999 url(back2.jpg) repeat;
}
/*** ボーダー ***/
.aa{
border: 1px solid #FFFFFF;
}
.cc{
border-bottom: 1px solid #000000;
}

この例だとピンとこないかもしれないが、大量の定義が記述された
CSSだと効果てき面。
この「分散定義」のメリットを箇条書きにしてみると以下の様な感じ。

  1. 変更したい時に該当箇所を見つけやすい
  2. 定義を追加したい時に、前後からコピペして値だけ変更すればよいのでラク
  3. 重複や、必要の無い定義が一目でわかる
  4. 定義のネストや相関がわかりやすい
  5. 表示が思い通りにならない時に試行錯誤がしやすい

特に、4と5。

だいたい表示が思い通りにいかないのは、
マージンとパディングの衝突とか、フォントサイズなどある程度パターンが決まっている。
ブラウザによっても解釈が違ったりして、このテのチューニング作業は
かなりやっかいだ。

例えばある部分のマージンがおかしい時に、マージン定義だけが一箇所に固まっていると
この試行錯誤がメチャメチャやりやすい。原因をつきとめる効率が格段に上がる。
デメリットとしては、定義が分散する分やや冗長になってしまう事くらいか。でも、そのデメリットを補って余りあるメリットを感じた。

CSSの書き方で悩んでる人にはぜひ、オススメしたい。
自分はしばらくコレでいきます。

[2005/10/28追記]
コメント欄でMMさんにご紹介いただいたサイト貼っておきます。
CSS記述規則「プロパティ別整理法」の提案
はてなブックマークでも話題になっていたみたいで、知らなかったオレ負け組(´・ω・`)。先方では「プロパティ別整理法」と銘打っております。つか、このネーミングの方が正確だねママン。提唱者のあきやん氏は、かなり厳格なルールの適用を提案しております。まだご存知ない方はぜひ一度上記サイトもご参照ください。

(※ただ、自分の実感としては若干異論もあって、例えば「marginとpadding」などは、併せて書いた方がメインテナンス性は向上すると思いますし、またあきやん氏は、「最初からCSSを起こす時はプロパティ別整理法は推奨しない」としておりますが、私は最初からプロパティベースで記述してこそ意味があると思いました。ツールで自動整形するのではなく、「自分のソース」を自分のものとして完全に把握するための「分散定義」である、というのが私のこのエントリーの主旨なので)

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社会・政治

「パクリ」について熱く語らせてくれ

私にとって、「パクリ」考察はライフワークである。
音極道本サイトの「模倣道(パクリ道)」 も、私なりの遠大なテーマを持ってやっている(まだ2つしか発表してないけど、てへ)。
だからこそ、Blogで安易に「パクリ」について語る事に慎重になっていた。書きたい事が多すぎて収拾がつかなくなりそうだというのもあった。しかし、私の「書きたい衝動」に火が着いた。きっかけは以下の2つの記事だ。
benli:パクリ問題と興奮した第三者について
たけくまメモ:許される模倣・許されない模倣
今は殆ど活動してないとはいえ、私も一応音楽家の端くれだ。創作者サイドの一人として、たけくま氏の見解には諸手を挙げて賛成。そして、昨今の短絡的なパクリ騒動の数々に対しては、小倉先生と同様の危機意識を持っている。(ここまで小倉先生に共感できたの初めてかも)
今回のエントリーでは法的な話は一切置いておく。「作り手」から見たモラリティとして道義上どこまで許せるか、許しがたいかの話に限定する。
まず、大前提として正しく認識して欲しいのだが、音楽、マンガ、小説など、あらゆる分野における創造物の99%は「広義のパクリ」であるという事。これは私の兼ねてからの自論でもあり、奇しくも竹熊氏の言う「厳密な意味でのオリジナルは、この世に存在しない。」という一文ともかぶる。多分、何らかの創作活動に従事していない人にはピンとこない話だろう。できるだけ伝わる様に解説を試みる。
坂本龍一はかつてこう言った。
「現在、ひとつのメロディーとか、ひとつの音楽の中に本当にある個人が創ったと言える所がね、言える部分がね、何パーセントくらいあるだろうかって良く考える事がある。よくても5パーセントくらいだと思う95パーセントは伝統、過去のもの。」
(元ソース失念。引用はこちら から)
この言葉は、実感として良く理解できる。例えばトランスの曲を作るとなった場合、その時点でリズムパターンやアレンジ、テンポなどの要素における選択肢が大幅に絞り込まれる。既にフォーマットがあるのだ。それはまさに先人達の遺産に他ならない。そこから先の要素でオリジナリティを発揮するとしても、全体から見た比率はわずかである。
5%という数字は感覚的な話なので定かではないが、坂本龍一に敬意を表して5%をベースに考えよう。
作品や作者によって、この比率が3%になったり10%になったりする事はあろう。いずれにしてもあらゆる「創作物」は わずかなオリジナリティ+既存のもの の組み合わせで出来ている。しかしながら、その「わずかなオリジナリティ」を出すだけでも、創作者は大変な「生みの苦しみ」を味わう。締め切りが迫っている時などは、まさに地獄の苦しみだ。
そして、私が思う「許せないパクリ」とは、この「生みの苦しみを回避するような盗用行為」である。
では、最近騒ぎになった末次由紀氏 の場合はどうだろうか。漫画家が作品を作る場合、まず作品のテーマ、舞台設定、キャラクタ設定で生みの苦しみを味わうだろう。連載の度にストーリー展開とセリフ回し、コマ割にいつも悩まされるだろう。逆に言うと、それ以外の部分は、漫画作品にとっては枝葉末節だ。
だからこそ、漫画家の大先生がネームだけ書いて、あとはアシスタントがやっても許されるわけだ。まあ末次氏のスラムダンク構図盗用の場合は、コマ割も含めて盗用している部分もあるので幾分悪質かもしれないが、ストーリーやセリフ回しの盗用ならともかく、背景や構図のトレース程度で漫画家としての「生みの苦しみ」がさほど軽減されるとは思えない。第三者が大騒ぎして、連載中止や絶版・回収にまで発展するのはやはり行き過ぎの感がある。
さらに今は、騒ぎが飛び火してネタ元のスラムダンクのカットがまたNBA写真のトレースだとか一部で騒いでいるらしいが、ここまで来るとさすがに唖然としてしまう。
考えても見て欲しい。
「あ、このカットこの写真のトレースじゃね?」
「重ねてみようか」
「あ、右手が重なってないね。左足のとこも違うね。トレースじゃないね。井上雄彦さすがだね」
「あ、このカットはガチだね。重なるね。井上雄彦最低だね」
てか?アホか。漫画の価値ってそんなところにあるのか?
じゃあ何故「魁!クロマティ高校」は糾弾されないのか。(もちろんこっちも糾弾しろという意味ではない)あれだけ同じタッチの絵を描くには、トレースが多用されていても不思議は無い。パロディだとトレースも許される?何故?論理的に説明できる?説明するとしたら、「ギャグ漫画としてのオリジナリティがあるから」ではない?だったら、その正しい感覚をもうちょっと広げてみようよ、と声を大にして言いたい。
今の様なネタ探しごっこばかりエスカレートしていったらやがて音楽でも、この曲の中間部のドラムフィルが、ツェッペリンのパクリだ!とか始まりかねない。
今のご時世に佐野元春や岡村靖幸がニューカマーとしてデビューしていたら、真っ先に潰されていたかもしれない。彼らには元ネタが判る曲も幾つかあるが、いずれも私の大好きなアーティストだ。彼らが20世紀にデビューしていて本当に良かった。
小倉先生は前述のエントリーで
「ポピュラーミュージックの世界だと、むしろ、聞き手が「元ネタ」に気付いてにやっとするみたいな反応をすることが多かったので、」と述べている。ホントにその通りなんだけど、昔と今が違うのは、やはり「ネット」の存在だ。
一般庶民が、恐ろしく伝播力の強いメディアを手に入れてしまった。昔は「元ネタ」に気づいてニヤっとするだけだった音楽ファンも、今の世だったら、ネットで公表する誘惑に勝てないかもしれない。
いや、実際末次由紀氏の件にしても、最初に発見した人はある意味スゴイなとは思う。よく見つけたね、と。見つけた本人も「うわ、すげー発見しちゃった」と思い、公表したい誘惑にかられるだろう。自分が火種になってネットで騒ぎになれば、一時の高揚感を得られるかもしれない。しかしその代償として、有望なクリエイターが一人消えていくかもしれないという事も意識して欲しい。
とはいえ、今の音楽シーンには1%のオリジナリティさえ探すのが難儀な「既聴感」に満ち満ちた音楽もけっこうある。たいていの場合、具体的な元ネタが無くとも先人達の遺産を適当に組み合わせただけで作られた音楽である。そういう音楽は元ネタが判らなくても私にとっては「パクリ」だ
元ネタがあるかないか、は創作にとって全然重要じゃない。重要なのは「わずかなオリジナリティ」。創作者の価値はその一点だ。
ネットは今や庶民にとって、とんでもない武器になる。だからこそ昔以上に、審美眼というか、正しい知識と判断力を身につけて欲しい。批判精神を持つのは良い事だと思うが、批判には常に責任が伴う。知性無き批判は暴力になり得る。
漫画家がどんどん糾弾され数を減らし、漫画雑誌が次々廃刊になり、ミュージシャンの数も今の半分くらいになってしまう世の中なんて誰も望まないでしょ??ただでさえ、文化的にまだまだな日本なんだし。
うーん、やっぱりまとまりが悪いな。続きはまた機会があれば。

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ネタ

Matimulog:「墨香オンライン」エントリーコメント欄の議論を徹底解説する

町村先生のBlogのコメント欄にてAAの著作権管理に関する議論が白熱している。
ちょっとこの議論は時間が無くてフォローできていなかったのだが、つい今しがたコメント欄を読了。いやはや面白すぎる。面白すぎるけど周囲の雑音が多くてやたら膨大な文章量になってしまっているので、議論のポイントと背景を私なりの解釈で解説してみようと思う。なので、間違いがあるかもしれない。あればご指摘頂ければと思う。
また、こちらも長文になるかもしれないが、当該コメント欄よりは簡潔になると思うwのでご容赦願いたい。
まず議論の発端となった「墨香オンライン」の顛末を簡単に紹介する。
株式会社ネッツジャパンが「墨香オンライン」というオンラインゲームを商品化。
そのゲームの中に2ちゃんねるを中心に広く使用されているアスキーアート(AA)の「モナー」が登場する。モナー絡みでは、つい最近ものまネコ騒動が起こったばかりであり、「モナー」を著作物として扱う場合、企業にとっては頭の痛いデリケートな問題。
で、ネッツジャパンが出した結論は

  • AAの独占使用や意匠登録などを行わないという意図を明確にする。
  • ロイヤリティを2ちゃんねるに供託し、将来的に著作権者が見つかった場合はその方に、一定期間(期間は未定)見つからない場合は、それを管理人個人の収益にするのでなく 2ちゃんねるの環境維持(サーバー代)などに運用すると提案

で、この判断に対して弁護士である壇先生と小倉先生が、それぞれご自身のブログで見解を述べる。その論調は対照的。それを受けて町村先生が両者の意見を、ご自身のブログで取り上げた。以下引用。

壇先生 はとても粋な解決だと評価している。
他方小倉先生 は、裁定制度を使わないのは筋違いで二重払いのリスクもあると批判的である。
いずれが説得的か、考えてみるとおもしろい。
評価するポイントが違うので、かみ合った議論では必ずしもないが。

両者の言い分共に一理あるように見える。だからこそ町村先生も取り上げたのだろうし、議論のテーマとしても面白い。
さて、ここからコメント欄の議論が始まるのだが、その前に壇先生、小倉先生両者の一致点と相違点を整理しておこう。これを頭に叩き込んでおくと、この先混乱しないで済むw。

  1. モナーは「著作者不明」の著作物と見なせる。(両者一致)
  2. 著作者不明の著作物の利用については、著作権法第67条に規定がある。(客観的事実)
  3. しかし、著作権法第67条の適用は現実的では無い。(壇先生説)
  4. 著作権法第67条を適用すべき。(小倉先生説)
  5. 2ちゃんねる(ひろゆき氏)はモナーの著作権利者ではない(両者+ひろゆき氏一致)
  6. ロイヤリティが第三者(2ちゃんねる)に(暫定的に)供託・還元されるのは、法務局に供託金が塩漬けになるより意義がある(壇先生説)
  7. ロイヤリティが第三者(2ちゃんねる)に(暫定的に)供託・還元されるのは、悪しき前例となる。(小倉先生説)

さて、お2人の意見の対立は見ていただければ判るように上記項番3と4、及び6、7である。
もっとザックリ意訳してしまえば、「 著作権法第67条(の裁定制度) 」に対する評価の相違と、「ロイヤリティの第三者への供託・還元」に対する評価の相違である。
整理すると、
「著作権法第67条(の裁定制度)」に関して
壇先生 → 否定的
小倉先生 → 肯定的
「第三者への(暫定的)供託・還元」に関して
壇先生 → 高く評価。
小倉先生 → 否定的。
という事だ。
さらに補足すると、壇先生が著作権法第67条について否定的な一番の理由は、とにかく「時間が掛かり過ぎる」点の様だ。実際、オンラインゲームの開発にかかる費用は莫大で、裁定を待つ間、例えば数ヶ月発売が遅れるとなると、ネッツジャパンくらいの規模の会社であればすぐに干上がってしまうのが現実だ。ビジネスには多分に「時間との勝負」という要素があり、壇先生の考え方は「法の不備を、現実社会での運用における叡智で補うべき」という立場に見える。
一方、小倉先生は「法に不備がある」とか「現実には活用されていない」という問題は重要視しておらず、「著作権法に明確な規定がある以上、それに従うべき」という立場に見える。これもある程度理解できる考え方だ。
しかし、「第三者への(暫定的)供託・還元」に対する考え方の違いはもっと鮮明だ。
壇先生は、「粋である」という表現で高く評価している。対して、小倉先生は「法的根拠が全く無い」と辛らつだ。
さて、これらの前段を踏まえ(まだ前段かよ)コメント欄から重要と思われるものを拾い読みしていく。
(誤字脱字は原文まま。強調は引用者による。)

壇先生の「著作権法の条文に固執して、セーフティを選ぶよりも、今回の対応の方が迅速であるし、著作権の目的とする文化の発展にふさわしい対応ではないか?」に持ち点全部。
 小倉先生の死文(死んだ条文)に固執する見解には賛成できない。一般人が知らない条文(一度も使われたことがないらしい)でストプをかけるのは契約自由の原則に反する
当事者が納得しているのなら、死文を引っ張り出してきてまで外野があれこれ言わんでもいいと思う。


名前: 通行中 | October 15, 2005 01:13 PM

通行中氏は議論のポイントをよく押さえている。ちなみに「一度も使われた事がないらしい」というのは誤りだった様だ(小倉先生から指摘アリ)。
で、町村先生がさっそく合いの手。

契約自由の原則は確かにgood point!
ただ、本来の著作権者が関わらない契約だけに、著作者の逆襲のリスクは一応考慮すべきでしょうね。
未来の著作権のあり方は壇先生の方に魅力があるのだけど、企業コンプライアンス的には小倉先生も捨てがたい。
でもそういうことを言っていると、著作物の公正な利用が萎縮する方向になり、著作者としても本意でないのかもしれません。そういう意識が共通了解になっている場で生み出された作品だということも考えるべきかな。


名前: 町村 | October 15, 2005 02:48 PM

町村先生の上記コメントに、議論のポイントが集約されている。
で、小倉先生反論。

で、上記リンク先によれば「補償金の額については,利用する著作物が1つの場合は,おおむね数千円から数万円の間」とのことなので、正規の手続きをとった方が却って安上がりなのではないかという気もします(ひろゆきさんはいくらのお金の「供託」(→一定期間経過後自己消費)するつもりなのか分からないですが。)。


名前: 小倉秀夫 | October 15, 2005 04:55 PM

ネッツジャパンにとっては額の大小より迅速さが死活問題という事を小倉先生は見落としている。と思ったらやっぱりツッコミ。

小倉さん、有益な情報提供ありがとう。
もう一つ、この裁定には ひどく時間がかかって役立たないという批判もありましたが、この点も改善されているのでしょうか?


名前: 町村 | October 15, 2005 06:18 PM

この後、ゆーき氏、こう氏がコメント欄参入。そして壇先生登場

もりあがってますね。
小倉先生と比較され、町村先生に調理されるとは大変恐縮です。
紹介されついでに燃料を投下しておきます。
補助参加についでですが、2ちゃんねるの規約は無償利用についての規約ですので、本件のような有償利用については、もともと射程外で規約の有効性は問題にならないのではないでしょうか?
2ちゃんねるの環境維持(サーバー代)などに運用するということを前提とすると、ひろゆき氏が供託金を一定期間経過後自己消費というのは必ずしも正しくは無いような?


名前: toshimitsu Dan | October 15, 2005 08:43 PM

この「自己消費」という表現は確かに気になった。ネッツジャパンはわざわざ「それを管理人個人の収益にするのでなく」と明言して釘を刺している。
小倉先生の、2ちゃんねるに対する嫌悪感を露わにした言い回しがこの後エスカレートしていく。そして騒動を大きくする。

 ひろゆきさんにお金を渡すのではなく、法律に規定されたとおりに法務局に供託することを非難するのは、2ちゃんねるに強い帰属意識を持つ「一部の人」だけではないかと思います。
 もちろん、その「一部の人」からは今回Avexが受けたような嫌がらせを受けることになるかもしれませんが、嫌がらせを受けないようにするために一種の みかじめ料 を支払うっておきなさいというアドバイスは、少し躊躇してしまいます(今回のAvexの件を見て、「みかじめ料」を支払って事を荒立てないようにしようという企業が出てくることは想定できますけど。)。


名前: 小倉秀夫 | October 16, 2005 12:17 AM

オグリン特有の「慇懃な煽り」が次第に顔を出す。変わってないなーw
この釣りに、壇先生戸惑うw。

なんとなく、議論につられてるようで、気が進まないのですが
裁定に長い時間がかかり、供託金として有効活用される道が無くなるのを良しとするのが多数派であるのなら、私は、一部の人と言われることを選びたいと思います。
「世界中を敵にしても、己が正しいと思うことのために戦うのが弁護士だ」というのが座右の銘ですし。
念のため、私は、2ちゃんねるに帰属意識はありません
なお、みかじめ料と表現することには違和感を覚えます。2ちゃんねるの利用者は暴力団組員じゃないですよ。


名前: Toshimitsu Dan | October 16, 2005 01:31 AM

即座に釣りを仄めかす壇先生はサスガ!
確かに序盤は議論が噛み合っていただけに惜しい。
しかし小倉先生は尚も続ける。

 「モナー」の図柄を利用するときに、その著作権者でも何でもないひろゆきさんにお金を支払うという発想がなぜ生まれるのかといえば、ひろゆきさんに支払っておけば、2ちゃんねるに強い規則意識をもっている一部の人々から、今回Avexが受けたような嫌がらせや脅迫等を受けなくとも済むのではないかと期待するからに他ならないように思うのです。ひろゆきさんにお金を支払い、そのお金自体は2ちゃんねるのサーバの維持費用に用いられたとしたところで、その利用行為が適法になるわけでも何でもなく、法的には全く無意味なのですから。

小倉先生の挑発にのって、この後感情的な反論が大量に釣れる。
ああ、この光景を何度見た事かw。もう序盤の様な議論を期待できる雰囲気じゃなくなっていく。
そんな中、「ゆーき」氏が奮闘。法的知識も豊富に見受けられる。
そして、壇説にも小倉説にもある程度の理解を示している様だ。次の発言が象徴的。

あと、私もこの方法(引用者注:ネッツジャパンのとった方法)にはそれなりに「うまいことやったな」と思ってます。
ただ法的なスジも通しておくべきでしたね、とはいえるとおもいます。
会社はやはり「法人」ですから(法的リスクも信用リスクに直結する時代ですし)


名前: ゆーき | October 16, 2005 04:11 AM

金田真一氏、中井亀之助氏など、小倉先生ブログ常連の面々も次々参入。
お構いなしに小倉先生の攻撃的発言は続く。

 のまネコ問題で「一部の人」がAvexに対して行ったことは暴力団組員に勝るとも劣らないと思いますけど。

「一部の人」とエクスキューズしつつ議論を2ちゃんねる全体に適用していく小倉先生。
しかしそんな中、小倉先生の発言に光るものもあった。例えば以下の発言。

 著作権管理の根本は、利用者からお金を取ってくることではなく、権利者にお金を適切に配分することにあります。そして、権利者にお金を配分できない事情が生じた場合、管理者がこれを自己消費するのではなく、利用者に返すのが本来の姿です

挑発的な言い回しを取り除けばすごく意見としては真っ当なんだよなー。わざとやってるのか。
上記コメントの「管理者」にJASRACを当てはめ、利用者に「音楽リスナー」を当て嵌めれば素晴らしい発言なのだ。しかし、今回のケースでは「2ちゃねらー」はモナーの最大の利用者でもあるという視点がなぜか欠落している様だ。
壇先生は、冷静に議論を元に戻そうと努める。

本件では、著作権者が明らかになることがベストでしょうが、それは困難と思われます。
そのような現状にたったときに、セカンドベスト・サードベストとして、「それを管理人個人の収益にするのでなく 著作権者も利用したであろう2ちゃんねるの環境維持(サーバー代)などに運用するという提案をした」ということなのだと思います。

あー。それなのにオグリン。

この「場を提供した2ちゃんねるに利用の対価を支払え」という考え方は、強く否定しておかなければ、対Avexとの関係で見せた「2ちゃんねらー」の(一部の)凶暴さと相まって、「2ちゃんねらー」という暴力装置による強制に支えられたルールに転化する危険をはらんでいるように思われます。

ちなみに省略してしまったがこの引用の前段部分ではしごく真っ当な事をおっしゃっている。
なのに、結局挑発的な物言いで締めくくるのでそれが無意味になる。小倉先生は、いちいち2ちゃんねるへの嫌悪を織り交ぜないと発言できない体なのか?
さらに壇先生の反論。以下の一文が核心を突く。

私は、法律の枠組みの範囲内で妥当な結論を出そうと努力した人たちを、到底批判する気にはなれません。むしろ、法律万能主義に陥りやすい中でうまくやったなと思います。

また、挑発的な物言いにも苦言を。

なお、「「2ちゃんねらー」という暴力装置」という表現はいかがと思われます。私のブログではないので削除は求めませんが

心なしか、壇先生のニュアンスにもトゲが出て来たw
この後は、新規参入コメンターも増えて議論的にも収拾がつかなくなってくる。
このあたりでオグリンウォッチャーの大御所サスケット氏も参入。
論点が拡散する中で小倉先生が燃料投入。場の空気が一変する。

 公式的な見解だけならべると、任意に寄付がなされたり、正常な取引だったりするけれどもその実はそうではないことはみな分かっているという部類の金銭出えんがあることくらいわかっているでしょうに


名前: 小倉秀夫 | October 20, 2005 09:03 AM

地味にこの爆弾は強烈だった。静観していた町村先生が反応する。

小倉さん
いかにも裏取引がありそうな書き方ですが、この件についての具体的な情報をお持ちなのですか、それとも一般論?
ひろゆき氏に、小倉さんいうところのみかじめ料を支払ったところで、現状の2ちゃんねるでは組織的な押さえが効くものでもなさそうだし、おかしな振る舞いとなれば祭りが防げるものでもないと思うので、一般論としての憶測も成り立たない気がします。


名前: 町村 | October 20, 2005 11:06 AM

具体的な情報については持っていても持っているとは言えないので聞くだけ野暮です。
2ちゃんねるについては、「組織的な押さえ」は利かないにしても、2ちゃんねるへの帰属意識の高い人々の間でのひろゆきさんのカリスマ性を考えれば、それほど不思議なことではありません。裁定手続という、法的には正しいが、ひろゆきさんにはお金が回らない制度を用いた場合には企業が攻撃されることを予告した人が個々のコメント欄にも存在したことは記憶に新しいことです。


名前: 小倉秀夫 | October 20, 2005 11:26 AM

そうなんですか。
そうだとすると、小倉さんの書き込み(暴力団よりも悪質な利用者に強いカリスマ性を有するひろゆき氏が、その危険を利用して、いわれのない金銭を脅し取るというスキームで厳に金銭を利得し費消しているという趣旨)は名誉毀損に該当するでしょうなぁ
そしてそのことについて具体的情報はあるともないとも教えてくれないので、それが真実または真実と考える相当性は、私サイドでは全くないわけです
そうだとすると、こういうことかな。
ブログコメント欄開設者は「小倉秀夫」名義での書き込みを認識していて、しかもそれがひろゆき氏の社会的信用を低下させることも認識しつつ、しかも、真実または真実と考えるについて相当の理由があるわけでもなく、その書き込みを放置しているわけで、ここのブログ開設者たる私も名誉毀損の責めを負うわけですか?
少なくとも私が小倉秀夫名義の書き込みの真実または真実と考える相当性があることの立証責任を負うのでは、それができない以上は責任を否定できないことになるでしょう。
削除した方がいいと思いますか?>小倉先生


名前: 町村 | October 20, 2005 11:48 AM

すっかり前半の議論はすっ飛んでしまった。そして町村先生でなければ出来ないであろう強烈な切り返し。
この町村先生の問いかけ以降、小倉先生はパッタリと姿を消したw。
ちなみに、しばらくコメンターのやりとりが続いた後、ひろゆき氏名義のコメントが。

面白そうなので、被害者として名乗り出てみます。
権利が不当に侵害されているということで、町村先生に発信者情報の開示を求めてみます


名前: ひろゆき | October 22, 2005 12:55 AM

ひろゆき氏本人かどうか定かではないが、なんだか妙に大ゴトになってきたw。
この後、壇先生も登場しなくなり、当事者のいない議論は混迷の度を増すばかり。
主にトニオ氏や福田氏などの発言に対し、サスケット氏やハップン氏がツッコミを入れるという状況が続いている。ケロリン氏やkyoumoe氏なども登場。
できれば、この議論の原点に立ち返り(壇先生と小倉先生のエントリーをもう一度読み返して)建設的な議論に戻していただく事を願う。
全体の印象として、小倉説肯定派の方々は、「第三者による供託金管理」を問題視している様で実際は、その第三者が「2ちゃんねる」だから反発しているだけの様に見える
何しろ、小倉先生にしてもそのシンパにしても、執拗に2ちゃんねる批判ばかり繰り返しているのだから。
いったいどっちなのか。「第三者」が「ひろゆき氏」じゃなければ無問題なのか、それとも第三者への暫定的供託そのものに反対なのか。
前者であれば、「ひろゆき氏よりもっと相応しい誰か」を提示すべきだし、後者であれば、もっと一般化した議論をすべきで、2ちゃんねる批判に終始するのは的外れという事になる。
ちなみに、壇先生も別に「2ちゃんねるへの供託・還元」に固執しているわけでは無いので、もしもっと良い供託・還元先を代案として提示できるのならば、普通にコンセンサスは得られるのではないか?
そんな中、サスケット氏はさすがにポイントを外さない。

本題は裁定制度を使用するか、利益をコミュニティに還元するかどうか。
あるいは、そう言う事例を取った際、ホンモノの著作権者が出てきたときどうなるか、ですが。
ちなみに、小倉さんも壇先生も町村先生も裁定制度を使わないで利益還元するという行為について、完全拒否はしていないのですが、争点が何故か そのうちコミュニティである2chへの利益還元がマズイという話になっていますね。

この一言が状況を的確に表している。
さて、小倉先生はコメント欄に帰ってきて町村先生の問いかけに答えるのか。
ひろゆき氏は本人なのか。発信者情報開示は行われるのか。
まだこの物語は終わっていない。

カテゴリー
著作権

ページランクリポート2005/10/21

秋深き10月。またまたページランク改定の季節がやってまいりました。
正直浮かれてた。ページランク5になって浮かれてた。今は反省している。
というわけで、ランクリポート始まって以来の粛清でありますw。まずはご報告。

サイト名 ランク  
fladdict.net(Takaさん) (`・ω・´) ランク6の人がいなくなってしまったのでこちらを。純粋な個人Blogで6にUPはスゴイ!
Annex of BENLI(小倉弁護士) (´TωT`) 泣くなオグリン。まだ5じゃないか。
finalventの日記(finalventさん) (`・ω・´) ハテナユーザで貴重な5にUPしてたので今回取り上げてみますた
週刊オブイェクト(JSFさん) (´・∀・`) 5をキープ。さすがー。
IrregularExpression(goriさん) (´・∀・`) こちらも5キープ。妥当な感じに。
BI@K(bewaadさん) (´・∀・`) もー、bewaadさんったらー。
ひたすら無題 Ver2.0(サスケットさん) (´・∀・`) 隊長も5キーーーーープ!
音極道茶室 (´TωT`) 前回の2UPはフロックですた。
幻影随想(黒影さん) (´TωT`)人(´TωT`)  ナカーマ!
世界の中心で左右をヲチするノケモノ(plummetさん) (´・∀・`) 変わらず。でもライバル教団には負けっぱなしw
カレーとご飯の神隠し(カリーさん) (´・∀・`) 変わらず。次ですよ次
ニヤリ(和尚さん) (´・∀・`) 変わらず。よし今度ランク4でオフ会しよう!
夢幻の如(cioさん) (´・∀・`) cioネエも変わらんかった。待っとるでよ

前回リポートと同様、ランクに変化があったサイトは色づけしてます。今回、ランクダウンの灰色が初登場w。既出サイトでランクUPは1つもなく無理やりランクUPした御二方を今回追加したという状況w。
いや、正直すごく妥当になってきてるんじゃないでしょうか。いい感じで補正されてると思います。まだ、「はてな」系は若干低め(finalventさん以外の有名どころは皆4のままでした)ですが、誤差は修正されつつあるんではないでしょうか。
まあ、前回軒並みランクUPで、一気に2ランクUPという人も結構いたので、揺り返しは当然なんでしょうね。
前回は、若隠居氏がまだリストされてたんですな。3ヶ月前ってすごい昔に感じます。an_accusedさんもプライベートモードになってしまって残念です(それでも現在ランク4)。復活の日をお待ちしております。
小倉先生のランクダウンも正直妥当なところ。真鍋かをりも切込隊長も木村剛も5のままですから。
そんな中、fladdict.netさんのランク6は素直にスゴイと思いました。こちらのBlogは主にFlashやAjaxなどのテクニカルな話題が充実している良質Blogなんですが、記事のクオリティはランク6に相応しいと思います。以前日本一ページランクの高いサイトとして慶応大学のページを取り上げましたがやはりWEB技術系のページは有利なんでしょうかね。(注:慶応大学のランクが高いのはW3Cのホストだという理由なので)
さて、先日Google HACKSという本を買ったんですが、その中に興味深い記述がありました。
ページランク算出のアルゴリズムです。
pagerankeq.gif
Googleはページランクのアルゴリズムを公表していないのですが、上記式はSergey Brin と Larry Page による「The Anatomy of a Large-Scale Hypertextual Web Search Engine」(大規模ハイパーテキストWEBサーチエンジンの解剖学)という論文で発表されたアルゴリズムであり、ページランク概念の基礎と言えるもので、このアルゴリズムがベースにあるのは間違いない様です。
面白いのは、ページ内の「リンク数」が大きな要素となっている点でしょうか。リンク元のページが、ランクが高くかつそのページから出ているリンクの数が少ないほどリンク先の評価に繋がる様ですね。

4873112338 Google Hacks 第2版―プロが使うテクニック&ツール100選
Tara Calishain Rael Dornfest 山名 早人

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次回の改変は従来の周期でいけば年明け1月です。
毎度のエクスキューズですが、改定前後はページランクが不安定になるのでこの数字で落ち着くとは限りません。
[関連エントリー]
日本で最もGoogleページランクの高いサイト
ページランクリポート 2005/7/15
ページランクリポート 2005/4/22
ページランクからBlogを読む

カテゴリー
TV・映画

ヒットチャートレビュー2005/10/16

今の日本の音楽シーンは基本的につまらない。だから今の日本のヒットチャートもまたつまらない。

それはネット上を見てもわかる。これだけブログが隆盛し、多くのテキストが日々WEBサーバー上に蓄積しているのに、J-POPシーンを語るまともな文章が少なすぎる。

熱心な音楽ファンは洋楽志向、インディーズ志向、もしくはテクノ・HipHopといったジャンル志向にシフトしていく。その根っこには日本の「メジャー」業界に対する反発が少なからずある。

音楽「メジャー」が長きに渡って低迷していくうちに、人々はCD売上だとか、ヒットチャートに対する興味を次第に失ってきた。先週日本で一番売れたCDを答えられる人がどれだけいるだろうか?

というわけで、前置きが長くなったがヒットチャートレビューを試験的に復活してみようと思った。実は1999年から1年程、自サイトでヒットチャートレビューを書いていた事がある。そういう意味で復活。やはり日本の音楽シーンの縮図である「ヒットチャート」に正面から取り組んでみないと現状は見えてこない。今やそういうの誰もやっていない様だから少しはやってみる意味があると思った。以前は上位10曲全てについて言及していたが、今回からは無理に言及しない。語りたくない曲についてはスルーしていく。

では10/17付(10/10発表)のオリコンウィークリーランキング から。

順位   タイトル アーティスト 週間
売上
1 NEW COUNTDOWN HYDE 64037
2 NEW Two As One Crystal Kay×CHEMISTRY 32167
3 NEW Sweet Mom 柴咲コウ 27368
4 ENDLESS STORY REIRA starring YUNA ITO 25346
5 NEW How Many More Times Ken Yokoyama 24744
6 Be My Last 宇多田ヒカル 23724
7 NEW BEAT 木村カエラ 20984
8 プラネタリウム 大塚愛 20495
9 HEAVEN 浜崎あゆみ 20215
10 GLAMOROUS SKY NANA starring MIKA NAKASHIMA 19759

まずいきなり驚いたのが、オリコンのサイトでもレーベル各社のサイト見ても、各楽曲の詳細情報ページに作詞作曲編曲者のクレジットが無い事。
これマジ最悪。もう一回繰り返したい、最悪。
これだけで今の業界のダメっぷりが判る。おかげでENDRESS STORYの作曲者を調べるのにエライ苦労してしまった。5年前はこんな事は皆無だった。これはあれか、盗作騒動とか起こった時に創作者に迷惑がかからないようにってヤツか?意図がわからん。その曲に興味を持ってくれた人に、もっと情報を提供しないでどーする。リスナーはそういうところから、同じ作曲者の曲を探してみようとか、そうやって音楽への興味を膨らませていくのに。

それにしてもホントCD売れてないのな。1位のHYDEで64037枚。これだと同じ枚数を維持してもミリオンまで16週もかかる計算。ほとんどムリ。つか、まだ¥1020なんて値段で売ってるのか。シングルCD。
その点宇多田ヒカルの『Be My Last』はDVD付で¥1320、CDのみだと¥660。これでも高いくらいだがまだ良心的だろう。ホントは¥500くらいにして欲しいところだ。シングルCDの存在意義が薄れているだけに。

最初に取り上げたい曲は『ENDLESS STORY』。オーソドックスなバラードではあるのだがメロディラインがいい感じに捻ってあって、その部分が見事にフックになってる。一聴して良い曲だと思った。
(で、作曲したのは誰かと思って調べてみたら海外曲のカバーorz。)
ボーカリスト「YUNA ITO」がまた素晴らしい。何度もよく聴くと、ピッチがずれてたりする所もあるのだが、なんと言うかそんな細かい事は全然関係なくなるくらいの魅力がある。こういうタイプのファルセット系は今までの日本にはいなかった。平原綾香ともちょっと違う。
ルックスも大変よろしいのだが、少し痩せすぎの感。笑うと特にそれが目立つ。今後は笑うの厳禁。もしくはもうちょい太れ。
PVのプロデュースをYUNA ITO本人がしたなんて話もMTVかどっかの番組で言ってた。プロデュースって具体的にどこまでコミットしたのかは不明だが、そういうところも好感は持てる。このコはスターになります、多分。売れなかったらそれはプロモーション側の責任だろう。とりあえずこの曲がロングセラーを続けているのは日本の音楽業界にとって希望の光だ。
しかし、日本国籍じゃないってorz。日本にはもう新たな才能はいないのか?

お次は、木村カエラmeets奥田民生。この組み合わせはホッとする。
質の高い楽曲を、ひたすらマイペースに発表し続ける奥田民生。
大人の余裕とユーモアでもって自分の確固たるスタイルを確立している彼を、「音楽界のessa」と呼ぼう。
ソニーミュージック所属の為にiTMSで配信されないのは、さしずめ「iTMS八分」といったところか。

話が脱線してしまった。今回の曲『BEAT』は、サビだけ聴いた時は良さが判らなかったがフルコーラス聴いてみると、いかにも奥田民生らしい佳作だった。聴き込めばもっと良くなりそう。
木村カエラは、後期の小泉今日子のような「アイドルの立ち居地からアーティストを凌駕する」素養を感じる。このコラボレーションは長く続いて欲しい。ちなみに同日発売した奥田民生の『トリッパー』は11位だった。

宇多田ヒカルの『Be My Last』は発売2週目にして6位に落ちてしまった。
この曲は久々の傑作だ。もっと売れて欲しいのだが…
思えば、宇多田ヒカルの海外デビュー不発が日本の音楽業界をさらに意気消沈させてしまった感も否めない。しかし、この曲はDef Jamから出した海外デビュー作品より遥かに良い。サビの後半部などは、ビョークに匹敵するような荘厳さに圧倒される。
最早ブラックミュージックの焼き直しなどやる必然性は無いと思う。宇多田本人の感性に任せた方が
いい曲が出来る。日本人は、アメリカ制覇した唯一の曲が「上を向いて歩こう」だという事をもう一度思い出すべき。

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モブログ

「悲しいとき」はてなブックマーク編

悲しいとき

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1つもコメントが無い人気エントリーを見たとき


悲しいとき

kanasii1.gif

「後で読む」のをお勧めされてる記事を見たとき


悲しいとき

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アルファブロガーの記事を1getしたと思ってよく見たらURLの後ろに #more が付いてたとき


悲しいとき

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自分のコメントが後の人達に全否定されていたとき


悲しいとき

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自分が書いた記事の出世頭が地味にuser数を減らしていたとき


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スポーツ・格闘

「テレフォンショッキング」に見る日本人気質

「笑っていいとも」の看板コーナー「テレフォンショッキング」は、コーナー単体でも20年以上の歴史がある。
このコーナーの進行は何度かマイナーチェンジしているが、何しろ20年以上という年月を経てのものだから、現在のスタイルになってからも既に数年が経つだろう。
現在では、寄贈された花や電報の紹介、ゲストとタモリのトークの後、100人に一人を目指す100分の1アンケート、最後にお友達紹介、と続く流れになっている。
そして、長い年月の中で観覧客のリアクションがパターン化していき、そのうちの幾つかは暗黙の「お約束」として不文律が形成されていく。
その1つに、
「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」
がある。
コーナーの終盤、タモリが「それではお友達を…」と切り出したタイミングで、観覧客が一斉に
「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」
と、ゲストへ惜別の意を表す。
これが観覧客の儀式として定着している。儀式であるから、たとえゲストが知らない人間でもトークがイマイチ盛り上らなくても、それは関係無い。最早この儀式は観客としての1つの「マナー」なのだ。
ところが、この儀式がたまに行われない事がある
その日の客がたまたまこの「お約束」を知らなかったのだろうか? そうではない。
ゲストに人気が無かったのか? これも違う。
ごく稀に前半のトークで客をどん引きさせてしまいこのような事態に陥ってしまうゲストも皆無ではないが、ほとんどの場合そうではない。
では、何故なのか。
それは「間」である。タモリと観客との呼吸の問題なのだ。
「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」
には、それにふさわしい絶妙の「間」がある。その「間」を外してしまった時、観客は硬直し声を失う。
このような機微は、日本人特有のものなんじゃないかと思う。
根拠も無く言い放ってしまうが、これが欧米人であれば「このひと人気ないのね」という理由以外想像できないに違いない。
実際、この
「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」
が無い回のパターンで多いのが、直前の100分の1アンケートで見事1名に該当するアンケートで携帯ストラップをゲットした時である。祝福の歓声と拍手が鳴り止まないうちにタモリが「それではお友達を…」と切り出してしまいタモリの発言が聞こえ辛い状況に加え、客側の心の準備が出来ていないのとで、タイミングを失うパターン。このパターンを何度も目撃した。
遅れてからでも「えええー」と言えばいいのに、観客はそうしない。
間を外してしまった時点で、失敗なのだ。美しくないのだ。ああ、日本人というのはなんとデリケートな人種だろう。
思えば、
「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」
という儀式自体、欧米人には理解し難いものかもしれない。日本人は「暗黙のお約束」が大好きだ。
コミュニケーションが不得手な日本人は、「お約束」の共有で意思の疎通を実感する。「みんなと一緒の行動」が楽しくて仕方がないのだ。自分が「いいとも」の観覧席に居たとしても、嬉々として儀式に参加しているだろう。
実際には
「工エエェェ(´∀`)ェェエエ工」
とこんな感じで、半笑いだろう。だって楽しそうだもん。
お約束であるはずの儀式がスルーされてしまった時、多分ゲストの方も地味にショックなんだと思う。でも、ゲストは平静を装う。タモリも、何事も無かったかのように振舞う。
素敵だ。これも日本的美意識だ。あらためて客に催促するなんて無粋で出来ない。楽屋に戻ってからヘコめば良いのだ。
「テレホンショッキング」には「日本人の機微」が詰まっている。