「有り得ない」選挙結果がもたらしたもの



ここまで自民党が圧勝すると誰が想像しただろうか。
普通に考えて「有り得ない」結果だったと誰もが認めざるを得ないだろう。
東京比例区で名簿順位30位までの全候補者が当選し、さらに1議席分の得票を余してしまった為に社民党の保坂展人氏が繰り上げ当選したというエピソードが象徴的だ。
ちなみに余談になるが、保坂氏の当選はまさに奇跡。なんと保坂氏の社民党名簿順位は1位ではなかった。名簿順位1位は中川直人氏だったのだが、東京9区との重複立候補だった中川氏は小選挙区で10%の票を得る事ができず当選資格を失った。社民党比例単独の泡沫候補に運命の女神は微笑んだのだ。
さて、今回の選挙で確かに民主党は惨敗した。
そして、数字上では自民党が「圧勝」した。
しかし、自民党議員達は喜びの一方で背筋に寒気を感じているのではないだろうか。人は想像だにしなかった現実を目の当たりにした時、本能的に恐怖する。
例えて言えば、アクセスUPに四苦八苦していたブログに突如10万PVのアクセスが集中したようなものだ。そんな時、「喜び」より「恐怖」が先に来る。
今回の選挙結果は「有権者の暴走」と言えるかもしれない。しかし、暴走したおかげで我々有権者は自らの一票のパワーを知った。そして、各政治家もまた「有権者の怖さ」を知っただろう。これまで「選挙のプロ」ともてはやされた選挙参謀達は自らの持つノウハウが陳腐なものになったと痛感しただろう。
従来の「選挙の常識」が壊れた時、それは全ての政治家に重くのしかかる。敗者だけでなく勝者にもだ。今回のような想定外の結果も、次の選挙からは「想定」しなければならなくなる。圧勝があるのだから、惨敗もある。仮に自民党が次の選挙以降10議席ずつ失ったとしても過半数を切るまでに選挙を6回戦える計算だ。これは逆に言えば、そんなショボイ数の増減では最早勝敗の意味を成さないという事だ
一度大きく波打った水面はなかなか静寂を取り戻せない様に、これからは選挙の度にドラスティックな勢力変化が起きやすくなる(というか、次の選挙でも与党側がこの勢力を維持なんてことになればそれはそれでスゴイ事だ)。そうなれば必然的に選挙への関心は高まり、さらに有権者は成熟していく。投票率は欧米並みになって、各政党支持団体の相対的価値が下がっていく。
政治家が有権者を恐怖するとしたら、それは良い傾向だ。今回の選挙での本当の勝利者は「有権者」かもしれない。
日本の民主政治は「新時代」を迎えた。ただ単に自民が大勝したからと言うのではなく、そういう意味で、今回の選挙結果は素晴らしかったと思う。

「「有り得ない」選挙結果がもたらしたもの」への8件のフィードバック

  1. こんにちは。
    私も今回の選挙で、言葉が悪いのですが人の運命を左右する「快楽」を有権者が知ったんじゃないかなぁ、と思います。
    あとは、「常識」に縛られた識者たちがフェードアウトしてくれればいいのですが。

  2. 何となく釈然としないのは、一個の法案に絞ったことによって投票率も上がるということ。おそらく我々の求めている参政権は議員選挙以上に「重要法案についての国民投票」なんではないかと。

  3. ギネアアブラヤシ教祖>
    おおーーーー!光栄でございます。
    ありがたやありがたや。
      ^’l~
     (・∀・) ギネアアブラヤーシ!
    parsleyさん>
    中曽根始め参院は軒並み民営化賛成に転換。
    野田聖子は首班指名で小泉に投票を示唆w
    やはり皆さん「恐怖」に縛られているようですな。
    それにしても次の内閣改造、ポスト小泉揃い踏みみたいになりそうで楽しみです。
    kumakuma1967さん>
    国民投票制度を渇望してたのは小泉かもしれませんね。
    それにしても日本に憲法改正以外国民投票が制度化されていないのは何故なんでしょう?欧州各国とかは制度化されてるのかな?あったら面白そうですけどねー。イラク派遣延長とか俎上に上ったら国民はどんな審判を下すのかな。

  4. オ、オブイェークト!!!
    まさか2大ネット教に相次いで採用されるとは…
    光栄でございます。
    あ、「2大」とか言うと、コメンツスクラーム!神教の立場がw

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