「ブックマーク八分」の恐怖



なんとなく「妙だな」とは、以前から思っていた。
多くの読者に支持され、私自身も心酔しているブログ「圏外からの極東引き篭もり」の記事が主だったソーシャルブックマークの人気エントリーから姿を消して半年近くが経っていた。
そのブログでは、ちょうど半年前あたりから、ある有名企業が関わる不正行為疑惑を継続的に追っていた。その内容はかなり衝撃的で、独自の検証や調査の量もハンパではなく、私は毎回食い入るようにその記事を読み続けていた。
しかし誰もブックマークしない。
私だけは継続的にブックマークしていた。はてなブックマークでもここ最近は殆どが私の1get。しかし後が続かない。私がブックマークした、「圏外からの極東引き篭もり」の記事は軒並み”1user”だった。
確かに、最近の一連の記事内容はヘビー過ぎて、一部の読者が引いているであろう事は容易に想像できた。そして、急激にブックマーク数が減ったのもそれが原因なのかもしれないと思っていた。
しかし、読者が引いていたわけではなかった。気がついたのはふとしたきっかけだった。
ある日、自分の「はてなブックマーク」を眺めていてとあるコメントを修正しようと思ったらログアウト状態になってるのに気付き、ログインし直した。で、あらためてそのコメントを修正しようと思ったら、さっきそのブックマークがあった場所からブクマが消えている。「あれ?おかしいな」と思ったら、なんの事は無い、その記事は「次の20件」をクリックした先にあった。
しかし、なんか変だ。その間、自分はブックマークを追加していないのだから、ログイン状態に関わらず表示内容は同じはずだ。ログイン時とログアウト時で微妙にレイアウトが違う???
ログインとログアウトを繰り返し何度も表示内容を比べてみて判った。
「圏外からの極東引き篭もり」のブックマークだけ、ログイン時にしか表示されていない!!
ここまできてピンときた。これは「Google八分」のSBM版だ。「ブックマーク八分」だ。ブックマーク八分の対象になった記事をブックマークしても、ログイン状態の本人にしか表示されない。ブックマークが拒否されるわけではないので、ブックマーカーも皆気がつかない。しかし、ログイン状態の本人にしか見えないので、他人からはブックマークしていないように見えるわけだ。
それを証明する為に、自分のブログで、「圏外からの極東引き篭もり」のエントリーを最近1getしまくってるぜいとネタにしてみた。すると案の定、「いや、1getは自分だよ」「いいや、あたしよぉ」という証言がコメント欄に多数寄せられた。みんなブックマークしていたのだ。そしてみんな自分が1getだと思っていた。ソーシャルブックマークの「ソーシャル」な部分だけが欠落していたのだ。そして、私のそのエントリーは話題になり、はてなブックマークでも人気エントリーになった。「ブックマーク八分」の存在は多くの人が知るところとなった。
しかし、私のその記事も、数日後、突然「1user」になっていた….


このストーリーでは、「ブックマーク八分」のターゲットが「人気ブログ」という想定だったので発覚する場面も想像しやすかったが、そうじゃなかったら?
適度にパーソナライズされた「ソーシャルブックマーク」という世界では、実装次第で、「Google八分」と比べてもはるかに巧妙で洗練された「制裁」が可能な気がする。
サービスが高度化すると、「闇」の部分も複雑化して見えにくくなるのかも。
仕事漬けの疲労から生まれた妄想エントリーですた。

「「ブックマーク八分」の恐怖」への4件のフィードバック

  1. ブックマーク八分対策にP2P

    「ブックマーク八分」の恐怖という記事を見かけたので、しばらく前に考えたアイデアを書いておく。たしかetoさんには吹聴したような記憶がある。
    きっかけは、昨年yu…

  2. 基本的にP2Pなフローだったインターネットのコミュニケーション空間にWebが登場して一点集中化の気配が出てきた頃に、さかんに警鐘が鳴らされていた事柄ですな。

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