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ネットだって「現実」空間なのだ

もう一週間前の話になるけども、先週の「朝まで生テレビ」が面白かった。
議論の内容も面白かったが、それより個人的に興味深かったのは、日頃からよく読んでいるBlogの一つ「池田信夫Blog」の池田信夫氏や、このブログにもしばしばコメントくださる”中井亀之助”こと吉田望氏がパネリストで出演していた事。ネット上で関わりのある人がテレビに出ていて、それをリアルタイムで見る、という経験は初めてではなかったが、やっぱり不思議な感覚だ。
池田さんはとても饒舌で、「言いたい事の半分も言えない」とよくいわれる「朝生」で、見事に存在感を発揮していた。率直で明快な語り口はMVPと言ってもいいくらい番組を面白くしていたと思う。
吉田さんは番組開始後1時間以上発言できなくて、見ているこっちがハラハラしたが(笑)後半は結構発言できたので良かった。
先週の放送に限らず、最近の「朝生」は「ネット上で著名」な人の出演が増えている。その前は溜池通信のかんべえさんが出ていたし、ライブドアがテーマの時には板倉雄一郎氏小飼弾氏の共演もあった。ワールドビジネスサテライトに梅田望夫氏が出演、なんてこともあったし、今後ますます「ネット空間の著名人」がマスメディアに取り沙汰される頻度は増えていくのだろう。
そしてそんな場面に出くわす度に、テレビでは某かの「専門家」として出演するような人々とネット上で当たり前の様に日々コミュニケーションしているという「現実」に感動せずにはいられない。
北海道在住の自分にとって、そんな事はネット空間無しには有り得ない。なんと素晴らしい事か。ネット上で繰り広げられる日々のコミュニケーションは、「素晴らしき事件」の連続なのだ。その恩恵を我々はもっと自覚すべきだと思う。
ised議事録をまとめる過程で思い当たった、
「打ち上げもネットもオルタナティブである事に価値がある」
という想いが最近頭から離れない。打ち上げに代表される「酒の席」から始まった「無礼講」というコンセプトは建前と本音を使い分ける日本人にとって、とても重要なものだ。ネットには「無礼講」がデフォルトのコミュニケーション空間が広がっている。誰に言われるでもなく、皆言いたい放題本音を晒す。それは「リアル」な本音ではないか。「現実」に存在する人間が発する叫びではないか。ネットに表出する現象は全て「人間」がもたらす現実なのだ
だから、「ネット/リアル」という表現は二項対立として正確ではない。私の場合、「オンライン空間/オフライン空間」という言葉を用いる。もっとふさわしい表現があれば良いけど。
ネット上で特に深い関わりを持つPlummet氏が、朝日新聞の取材を受けた
『萎縮の構図6 ブログに群がる「ネット右翼」異質な意見 匿名で攻撃』と題されたその記事はmumurブログで取り上げられ、2ちゃんねるでは11スレに達するほど注目を集めた。まあ、朝日新聞の元記事内容は誤解と偏見に満ちた哂うしかない代物ではあるが、それ以上に、「自分の関わるネット空間がオフラインメディアに染み出した」出来事の一つとして、なんとも感慨深かった。
奇しくも、前述した池田さんのブログがこの朝日記事を取り上げた
この記事は、1年以上前に起こった小倉弁護士ブログの炎上を取り上げたものだが、池田さんはつい先日起こったものと勘違いしてしまったようだ。無理も無い。5月5日付けの新聞記事で4月30日を最後に閉鎖されたブログを取り上げていれば、事情を詳しく知らない人は最近の事と思うだろう。
逆に言えば、1年前の出来事をわざわざ掘り出さないと語れない程特殊な「事件」でしかない。
対して、前述した様にネット上で繰り広げられるコミュニケーションは日々「素晴らしい事件」に満ちている。果たしてどちらの「事件」に価値を見出すべきか。
我々一般庶民にとってこの「無礼講」ネット空間は守るべき財産だ。
そして、だからこそネットの匿名性を逆手にとった悪質な誹謗中傷を許してはならない。それが、これから先「ネット規制」の口実になるのは明らかだ。

「ネットだって「現実」空間なのだ」への9件の返信

>逆に言えば、1年前の出来事をわざわざ掘り出さないと語れない程特殊な「事件」でしかない。
1年前の出来事ならネット上の記述も少なくなっているので、自分に都合の良い説明を付けることが出来る。という側面もありますよ。

2ちゃんν速+板のスレは既に16になりましたけども
単に「朝日新聞」「ネット右翼」二つのキーワードでの罵り合いだけになっちゃてますね。
# ν速+板らしいと言ってしまえばそれまでですけども~
>事情を詳しく知らない人は最近の事と思うだろう。
今回初めて知った人には紛れも無い今の出来事とも(やや詭弁入り)。
ある意味、実時間や実距離から乖離出来るのがネット空間の強みでもありますし。
当時の喧噪から離れて落ち着いて情報を手繰れるのが羨ましい気もしたり。
また炎上例として取り上げられた(記事中では直接アドレスとか示してませんが)小倉先生の
HWJのブログ記事が全文誰でも読める状態で残されているのも今回初めて触れる人々には幸運でしょう。
これが焼失してしまっていたり、終了と共に削除されていたりしてしまっていると
纏めサイト経由の二次情報にしか接しえなかった訳で。

ちょっとアレしてて、乗り遅れましたが。
どうですか、読んで感想ナリ何なりの何らかのアクションをすべき内容だったでしょうか。
二次情報からすると、読んで何か新しい知見を得ることができるような切り口などは無かったと判断しているので、正直、小倉弁護士の煽りにまた乗るのも意味が無さそうに思っていますので、積極的にアクションしたいという感慨を持っていないのですよー

管理人さんが煽りにはスルーの態度だったらよかったのに、誠意あるコメントも削除したり、管理人さんが職業柄なのか百戦錬磨っぽく煽ってたような気もしたな、あの時は・・。
それにしても、一年以上もたった過去のことが、今、新聞記事になったのは、何か意味があるのかな!?それが、気になります~ヽ(゚∀゚)ノ

 
(ちょっと教祖のトラバ関連を追ってみたら元記事を読んでしまった…まったく絶望的に醜く歪んだ小倉弁護士と朝日の悪意にまみれた歪曲記事だった…あまりに酷くて気力ゼロ…ぐぁああああくふふふふううううううぅうぅ…読まなきゃ良かった…)

(こんちわっす) 言葉遊びっぽくなりますが、
>「ネット/リアル」という表現は二項対立として正確ではない。
 「ネット」を名詞として考えると「だってネットって、道具と言うかインフラじゃん」ということで、その反対語ってなんなんだろう?・・となりますけど、「ネット○○」って形容詞ですからね。 形容詞として「ネット」がどう使われてるかを考えればいいんですよ。
 端的には、
 現実の○○/バーチャル○○/ネット○○/フィクションの○○
の○○を色々当てはめてみればよいということです(特に「バーチャル○○」と「ネット○○」の違い)。
 思想なんて突き詰めれば言葉の並び・情報なんだから、メディアを通しても劣化しない。 てことは「右翼」ではなく「ネット右翼」と言った場合、思想の意味じゃないんじゃないかな。

カンサツシャさん>
そーですね。でも、超破瓜さんのコメントいある様にHotWiredを始め、主だったところは殆ど今でも閲覧可能なので、その点は大丈夫だと。
超破瓜さん>
>2ちゃんν速+板のスレは既に16になりましたけども
結局、25くらいまでいきました?もっとかな?でも確かに内容がほとんど無かったっすね。過去ログ総ざらえみたいに検索経由のアクセスが激増しております。私もあらためて読み返してみたりw。
nomadさん>
そうっすかね?テレビや新聞からみたネットなんてハナから誤解と偏見に満ちてるから、まあこんなもんかと冷めて見ましたけど。それより、やっぱりplummet宗匠が取材を受けたと。それが小倉弁護士に関する記事だったと。ν速で大騒動になったと。
もう、この流れだけでもちょっと予想外で興奮っす。
Amiさん>
どーなんすかねー。いずれにしても、朝日から小倉さんに取材はあったのは間違いないっすよね。それであの内容になったと。てゆーか、もしかして小倉さんは今回の騒動で、「達成感」とか感じちゃってるんだろうか?根本的にズレてるんだよなあ。。。
iroseさん>
ネット/リアルの2項対立の話と「ネット右翼」は分けて考えないと多分混乱しそうですよね。つか、「ネット右翼」の話題自体もう激しく陳腐。まだ言ってんの?って感じです正直。
「ネット右翼」て言葉を積極的に使いたがる人ってホント進歩がないというか、例外なくつまんないす。

「ねっとうよく」の第一候補は「熱湯浴」でした。
あおり記事を書いて耳目を集め、コメント欄を混乱させてる人がいたら、「また熱湯浴してるよ、やけどしないといいけど」くらいに考えておきます。

>「また熱湯浴してるよ、やけどしないといいけど」くらいに考えておきます。
さーんせー。
>あおり記事を書いて耳目を集め、コメント欄を混乱させてる人
ごめんなさいごめんなさい、この表現でなぜかある弁護士さんが思い浮かんでしまいます。ごめんなさい。

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